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小学校1年生から医者を目指した“優等生”は、高3での挫折をどう乗り越えた?

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東邦大学医学部3年生 U.Hさん
現役で一般合格

どうして、自分は医学部を目指すのか。受験生活の不安とどのように向き合うのか。見事、合格を勝ち取った現役医大生に、医学部への思いや不安との向き合い方を聞き、合格までの軌跡を辿る連載シリーズ「合格ストーリー」。今回お話を伺ったのは、現役で東邦大学の医学部に合格されたU.Hさん。小学校1年生の時から医者を目指し、勉強が大好きだったU.Hさんは高校3年生で大きな挫折をされたそうです。挫折をどう乗り越えたのか、Uさんの合格ストーリーをたっぷり話していただきました!

いつから医者を目指し始めましたか?

小学校1年生の時から、医者になることは決めていました。当時、目に軽い病気を抱えていて、通院を続けて手術もしました。そんなに難しい病気ではなかったんですけど、当時はまだ子どもだったこともあって、とても怖かったんです。そんな時に、担当の女医さんが元気付けてくれました。病気についても、子どもの私にも理解できるように噛み砕いて説明してくれたり、病院内の子どもが集まるスペースで、人見知りの私がうまく輪に入れるようサポートしてくれたり、色んなところで助けてくれました。治療以外のところで気配りをしてくれる優しい女医さんに憧れを持ちました。

親にも、幼少期から「早いうちから夢を持て」と言われていて、医者を目指したいと小学校1年生の時に親に話すと「いいじゃん!応援するよ!」と言ってくれました。途中でイルカの調教師やトリマーになりたいと思った時もあったんですけど、基本はその時期からずっと医者を目指してきましたね。

小学校1年生から…!それは早いですね。医者を見据えた勉強も早いうちから始めたんですか?

中学受験をして、中高一貫校に入学しました。入学したての時は受験終わりだったので、勉強に身が入らずゆったり過ごしていた気がします。医者を見据えて、受験のために本腰を入れ始めたのは、高校1年生からです。


それでも十分早いですね。何かきっかけがあったんですか?

中学校3年生の時に、勉強のモチベーションが下がった時があったんです。学校のテストでずっとトップだったのが、急に落ちちゃって。同じタイミングで、地元が同じ他の中学の友達と話す機会がありました。高校受験の話で、志望校をどこにするかといった話をしていて、中高一貫で受験がない私にとって、同い年の彼女らがとても大人に見えたんです。自分の子どもっぽさに焦りを覚えて、塾に入りました。ちゃんと腰を据えて勉強をすることにしましたね。

また、中学校で、成績優秀者がアメリカに行けるプログラムがありました。入学の時から狙っていて、それのために英語の勉強を頑張ったんです。結果、無事アメリカ行きを決めることができました。渡米してすぐは本場の英語とのギャップに苦しみましたが、時間が経つにつれ徐々に話せるようになり、帰国直後もポロっと英語は出ちゃうくらいには、英語をマスターしていました。

高校に入ってからの勉強はどうでしたか?

数学がずっと好きだったのもあって、毎日コンスタントに勉強を進めていました。英語も楽しかったです。自分で買った英語の問題集をテスト後のご褒美にしてしまうくらい英語の勉強を楽しんでました(笑)。

国語は苦手だったので、総合順位でいうとそこまでなんですが、学校のテストでは数学は毎回1位で、英語も上位、外部のテストは総合1位を取ったりしていました。部活はしていたんですけど、勉強が好きで、スキマ時間を使ってずっと続けていたおかげでその位置をキープできていたんだと思います。

それから、中学2年生になったときに、元塾講師の数学の先生が入ってきました。その先生が、解けそうで解けない問題を用意したりなど、生徒の勉強意欲を掻き立てるのは上手だったんです。その先生と出会ってから、数学が大好きになりました。「勉強をしなきゃ!」という切迫感ではなく、「ごはん食べ終わったら数学しよう!」といった風に、自発的に勉強していましたね。


そこから受験まで挫折なく駆け抜けたんですか?

そんなことないです!(笑)。高校3年生は苦しみましたよ。

高校3年生になると周りが部活を引退して受験勉強を開始するじゃないですか? それまで勉強していなかった人たちが一気に成績を伸ばしてきて、今までずっと上位だった学年順位が下がってきたんです。私メンタルが弱くて、それでかなり落ち込みました。

また、同じタイミングで、相性の良かった予備校のチューターが変わったんです。それまでは私と同じタイプの方で、私のことをわかってくれたうえで勉強のお世話をしてもらっていたんですけど、次のチューターの方はどちらかというとガリ勉タイプ。要領も良くて、いわゆるエリートの方でした。私のレベルに合っていない問題を大量に出されて、ヒィヒィ言いながら勉強していました。元々の実力の違いから、あまり私のことを理解してもらえなかったんです。

この2つが重なって、夏頃に勉強のペースが落ちて、成績も下がってきました。塾はもう一つ通っていて、そこの先生に状況を相談したら、「とにかく基礎を繰り返し解いていって一歩一歩前に進もう」と言われ、勉強は一応するようにはしていたのですが、なかなか成績は伸びませんでした。

それはつらい…。どう打開したんですか?

とにかく粘ったんです。きっかけは父の言葉でした。「成績はそんなすぐに伸びない、3ヶ月後にしか結果は出ないから、いったん3ヶ月続けてみよう」って言われたんです。それで、めげずに頑張ろうと思えたんです。

ちょうど2ヶ月後にテストがあったんですが、相変わらず結果がひどくて、かなり落ち込みました。でも、落ち込んでいる時間もないし、すぐに忘れるようにしました。すると、1ヶ月後に成績が伸びたんです!父の言う通りでした。

よかったですね。大学選びはどうされたんですか?

第一志望は横浜市立大学で、すべり止めとして特待生枠で授業料免除がある北里大学と、私立にしては学費が安い順天堂大学を受けました。

でも北里は本番の小論でつまずいて、希望する免除は受けれず、進学を断念しました。一方、順天堂は面接でミスをしてしまい、不合格。すべり止めに2つとも落ちてしまったんです。どこも合格しないまま第一志望を受けるのは不安だったので、ギリギリまで出願を受け入れていた東邦を受験しました。結局、横浜市立は落ちてしまって、合格をもらっていた東邦大学に進学しました。


その時の心情はどうだったんですか?

全く行くと思ってなかったので、最初は「東邦でいいのかな?」という迷いはありました。少しプライドも邪魔していたと思います。「あの人第一志望に落ちて私立に行くんだ」って周りに思われるのも嫌でしたね。

学校の先生に正直に心情を話したら、「医学部ってだけで十分すごいよ!浪人するくらいなら1年早く入って早めに技術を習得したほうがいいと思う」と言ってくれたんです。先生の言葉のおかげで、前向きに考えることができました。

いい話ですね。受験を振り返って、こうしたらよかったと思うことはありますか?

プライドは早いうちに捨てるべきでしたね。ずっと学年トップの成績で、プライドが高かったので、自分より下の成績の人に何かを聞くということができませんでした。特に数学は、知っている解法が多ければ多いほど有利なので、いろんな人に聞けばよかったと思います。ミスをしたときも、してない風に振る舞ってしまったり、今考えたら愚かでした(笑)。プライドは大事だけど、高すぎると視野を狭めます。たまには捨てることも大事だということを今の受験生には伝えたいですね。

それは大きな学びでしたね。本日は貴重なお話をありがとうございました!


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