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苦手な理数系科目が、1年後には得意科目に! 基礎からの理解を意識した勉強方法でつかんだ合格

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東京慈恵会医科大学 6年生 K.Hさん

どうして、自分は医学部を目指すのか。受験生活の不安とどのように向き合うのか。見事、合格を勝ち取った現役医大生に、医学部への思いや不安との向き合い方を聞き、合格までの軌跡を辿る連載シリーズ「合格ストーリー」。
もともと文系の対策しかしていなかったというHさんは、1年間の浪人生活中に理科と数学を基礎から強化したことで、苦手だった理系科目を得意科目に変えることに成功したと言います。

医学部を目指すきっかけは何でしたか?

もともとは文系で数学が苦手だったんです。進路も文系を考えていたので、数学を勉強したこともないくらいでした。そんな中、高校2年生のときに祖父が心筋梗塞で倒れてしまったんです。一時は危篤状態にまで悪化してしまい、その後も入退院を繰り返していたのですが、医者の治療のおかげで今では回復してすっかり元気になりました。そのときに本当に医者に感謝して、すごい仕事だな、と思ったことが一番のきっかけでした。

医学部を志望する前、高校2年生までの成績について教えてください。

もともと東京大学に行きたかったので、中学2年生から塾に行っていましたが高2の時点ではまだ本格的な受験勉強はしていませんでした。その頃は特に英語に力を入れていて、高2の夏の時点で偏差値は65くらい、数学はあまりやっていなかったのですが55はキープしていました。化学は少し苦手と感じていましたね。

現役時代の勉強方法を振り返って反省点などはありますか?

医学部受験を決めた高3からは、苦手な理系科目にシフトし、化学だけは個別指導で、英語と数学は集団の塾で勉強しました。

その結果、科学の成績はかなり伸ばすことができたと思います。一方、英語と数学はなかなか上がりづらかったので、高2までに基礎をしっかり固めておくべきだったと後悔しました。

反省点といえば、集団での授業を受けていた塾では東大進学コースだったので、出される問題がとても難しかったんです。でも実は、医学部はそこまで問題自体は難しくないことが多く、基礎的な問題を確実に早く解けることが重要です。そのときの自分は基礎が定まってもいない段階で難しい問題ばかり解こうとしていたので、解いても解いても力がつかない状態に陥っていました。焦りからいろんな参考書にも手を出しましたが、やはりそれでは基礎力もつかず、見合ってなかったなと思います。

あとはやはり、軸になる科目があったら強みになったと感じます。自分が得意で絶対失敗しない科目がひとつあるとすごく心強かったはず。現役時代は苦手だと思っていた理科を集中的に勉強していたのですが、理科は浪人の1年間で伸ばせる教科なので、今考えれば英語か数学のどちらかを得意科目にしておくべきでした。

私立受験に関しては意外と相性が重要だと思いました。「特に英語が難しい」とか「時間に対して量が多い」とか、自分で解いていて合う合わないはわかると思うので、きちんと自分に合うところを受けることも大切です。

例えば慈恵大は、理科が記述式で部分点を見てくれるので、理科が得意な人は得点源になるし、苦手な人は点が取れないような内容。数学は比較的オーソドックスで解きやすく、英語がそもそも難しいので点数に差がつきにくいという傾向です。理科が得意で、浪人期間に英語が伸び悩んでいた私には合っていたと思います。


現役時代の受験が終わってから、浪人生活まで時期はどう過ごしていましたか?

受かってる学校があってもそこを蹴って浪人する人も多い中、結局一校も受かっていない状態での浪人は正直心配でした。なので、その不安を断ち切るためにもまずは目標を高く持とう、と志望校を東大理3や医科歯科大に設定しました。

具体的に決めたことといえば、現役で合格できなかった原因は数学だと思ったので、数学を得意にしようということ。予備校は、体力的なことを考えて自分の家から近いところにしました。

浪人時代の勉強方法について教えてください。

毎日予備校で講義を受けたあと、自習スペースを使って夜9時くらいまで自習をしていました。予備校の授業は、前期は基礎、後期は演習になっていたので、自分の弱みである数学の基礎力を鍛えるために、夏休みに前期のテキストを10周くらい解きましたね。数学は暗記じゃないとはいえ、基本的な問題パターンは手が自動的に動くくらいじゃないとという気持ちで、同じ問題を何度も何度も解きました。難しい問題も、自分で基礎に落とし込むように解けばできるようになるんじゃないかなと。

結果としては、夏休みの最後の記述模試での数学の偏差値は77〜78くらいと、かなり伸びました。応用問題も基礎に落とし込んで解くことができるようになり、大きな手応えがありましたね。

数学以外の科目はどうでしたか?

英語は65〜70くらいを行き来しているくらいで、これ以上は伸びにくいと言われていたので、単語や文法が抜けないようにだけ気をつけました。理科は得意だったので80くらい。でもやっぱり、苦手科目の数学を伸ばせたことが大きかったです。

大学選びはどのように行いましたか?

実はその後、秋以降に成績が落ちてきて地方の国立も視野に入れました。しかし、大学で地方にいくと就職のときに首都圏に戻りにくいことがあると聞き、前期に東京医科歯科大と、後期になるべく東京に近い山梨大を受験しました。

浪人時代は防衛医大と日本医科大学と慈恵大に合格。特に11月に受験した防衛医科大は、問題が難しかったので不安でしたが、受かってとても嬉しかったです。現役時代の受験では全部落ちていたので、初めての合格に安心もしました。

その中で、最終的に慈恵大にした理由は、オープンキャンパスに行ったときの印象が良かったことと、都内にあり家からも通いやすいこと。あとは金銭面での条件も合わせて決めました。


受験期間はどのような心境でしたか?

滑り止めのつもりで受けた昭和大に落ちてしまい…しかもその不合格の発表を、慈恵大の入試の日に見てしまったので、メンタル面がきつかったです。その日の試験も全然できなくて、もう1年の浪人を覚悟しました(笑)。

でも、冷静に考えたらそれも相性で、昭和大は英語と数学の配点が高いんですけれど、日医大と慈恵大は英語と数学と理科が同じ配点なので、理科が得意な人は配点が同じところの方が有利なんです。こんな感じで私立には相性があるので、得意科目の配点は確認しないといけないですね。

周囲のサポートなど、受験時代に支えとなったことはありますか?

親が何も干渉せず、そっと見守るタイプだったのはすごくありがたかったです。予備校の先生もよく相談にのってくれました。成績の上下が激しいタイプだったので対策を何度も相談していましたね。

特に、浪人のときの受験の直前の時期は精神的に辛かったです。周りの友人の「〇〇大に受かった!」という声が聞こえてくるとどうしても焦ってしまいましたが、模試の結果で自信をつけることで乗り越えました。

受験生にアドバイスをお願いします!

医学部は、受ける人が多く大学が採る人数は少ない、狭き門です。しかし医学部受験は東大受験などとは違い、難しい問題を解くことよりも、満遍なく穴がないことを求められる傾向があります。まずは苦手科目を人並みぐらいに持ってこれるよう、自分の得手不得手をしっかり見つめ直すことからスタートしてみるといいと思います。

問題でも基礎的な内容を聞いてくることが多いのですが、医者として必要な処理能力を求められていると思うので、時間に対する問題の量が多いです。処理能力を意識して、普段から問題を解くときにはタイマーをかけて、時間にシビアにやっておくなど、普段の習慣も入試に響いてくるとはずです。日頃からしっかり意識して、受験勉強頑張ってください!

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