合格ストーリー 合格ストーリー

合格ストーリー

的確な自己分析と綿密な計画プランを立てて乗り越えた浪人生活

Share

日本医科大学 医学部5年生 R.Sさん
一浪を経て合格

どうして、自分は医学部を目指すのか。受験生活の不安とどのように向き合うのか。見事、合格を勝ち取った現役医大生に、医学部への思いや不安との向き合い方を聞き、合格までの軌跡を辿る連載シリーズ「合格ストーリー」。
お母様の病気をきっかけに医師を目指したというR.Sさん。もともとは文系でしたが、1年間の浪人中に苦手な理数系を克服し、見事合格を勝ち取りました。

医学部を目指したきっかけはなんでしたか?

母がガンにかかったことがきっかけでした。それまでは自分も病気をせず、身内に医師もいなかったので特に意識したことはなかったのですが、初めて患者の家族という立場で医師と接したときに対応の親身さにギャップを感じたんです。先生にとってガンはよくある病気で、母は何十人といる患者のうちの1人かもしれないけれど、私にとっては家族の1人。もう少し親身になってもらえたら心強かったなと思いました。

それまでは医療系の進路は考えてなかったのですか?

そうですね。私は文系科目が得意で理系科目は昔から苦手だったので、高校に入ったときは理系学部に行くなんて考えてもいなかったです。でも医学部を意識して調べていたら、必要な学力が理系よりも文系に近い部分もあると思いました。母が薬剤師だったので職場の話を聞いたりしつつ、高校2年生の秋くらいには医学部を目指すと決めて勉強を始めました。

医学部受験を決意する前はどのような勉強をしていましたか?

中・高が進学校で、学校の授業以外にも塾に通うのが当たり前だったので友だちにつられて塾に通っていました。中3から数学、高1から化学と物理、高2から英語を習っていたため、偏差値は得意科目の英語・国語は60〜70、苦手な物理・数学も55〜65くらいはとれていました。

現役時代の受験について教えてください。

国公立志望で横浜市立大学を、私立は日本医科大学を一般で、昭和大学はセンター利用で受験しました。センターは87%くらいでしたが、横浜市立大学の配点はセンターが1,000点、二次試験が1,500点と、二次の方の配点が高いのでそこまでアドバンテージにはなりませんでした。

現役時代に足りなかったことは何だったと思いますか?

情報量収集が足りなかったという自覚はありました。とにかく勉強だけしていればいいと思っていたんですが、私立の医学部の受験のときに情報を持っていなかったため何の対策もできていなく…これは絶対無理だな、と打ちのめされましたね。
わりと勉強時間は取っていたのですが、まずはここを突破しなきゃと思うあまりセンター対策に時間をかけすぎてしまって、二次のための応用力をつけられていなかったです。応用力は短期間で伸びるものではないので、時間が足りないと感じていました。

Sさんが使用していたスケジュール帳。一日ごとの進捗目標が丁寧に記されている

どんな浪人生活を過ごそうと考えていましたか?

現役の受験では全落ちという結果に終わり、努力の足りなさを自覚しました。でもそこで落ち込まず、3月は息抜きのために遊んで、4月から切り替えることに。自分の性格的に最初に詰めすぎると最後まで持たないと感じていたので、1年という長い期間を同じペースで継続することを目標にしていましたね。

年間の計画やプランはありましたか?

3ヶ月に1回ある模試での目標、そして月ごと、週ごと、毎日と短期間の目標を立てました。 通っていた大手予備校では一人ひとりを細かく見てもらえるわけではないので、自己管理を徹底しましたね。
私自身干渉されるのが苦手で、マンツーマンは向いてないと感じていたので大手の予備校は向いていたと思います。夏期講習や、合わないと感じる授業には出なかったのですが、そういった判断も個人の専門予備用だと難しいのではないでしょうか。予備校は医学部全般に詳しいプロのチューターもいたので、勉強のプランの相談ができたことも良かったです。

その結果、学力の伸びはいかがでしたか?

浪人の1年を通して偏差値が落ちることはなかったです。10月の模試が受験前最後なんですけれど、そのときには総合偏差値が70くらいまで上がったので、やっと二次に太刀打ちできるくらいの力がついたと感じられました。現役時の総合偏差値の65から70まで上げていくのは一番辛いところかなと思うので、1年かけて達成できたのは嬉しかったです。

苦手科目はどうやって克服しましたか?

理系、特に物理は偏差値が40くらいになってしまうこともありましたが、伸びるのに時間がかかると聞いていたので、浪人生活の1年間根気強く取り組みました。だからといって時間をかけすぎないよう最低限のレベルまでと割り切って、センターで8割が取れるように基礎を深め、暗記ではなく理解に努めるように意識していました。

大学ごとの対策や、受験校の選定はどのように行いましたか?

私立に関しては夏くらいに一度、過去問に目を通して科目別に分析しました。大学によって問題にすごく個性があるので、「問題の量が多くて読むスピードを求められる」など、傾向を書き出して対策方法を練ります。偏差値的には合格圏内でも相性が合わないと落ちることもあり得るので、そういった大学は外すようにしました。

受験生活で大変だったことはありますか?

長い期間のモチベーションを保つのが大変でした。予備校に入ったときに、チューターの方が話してくれた「この中で医学部に行けるのは毎年3分の1くらいです。どんなにみなさんが優秀でもそれが現実です」という言葉で医学部受験は甘くはないんだと実感し、浪人は1年と決めたんです。1年間本気でやって無理だったら、もうそれは向いてなかったとして諦めようと思っていたので、辛いときはその言葉を思い出していましたね。終わったときに「あのとき、もう少し勉強していたら良かった……」と悔やむことがないように、受からなかったとしても後悔しないように、という思いがモチベーションになりました。

周囲のサポートはありましたか?

家族の中に医師がいるわけではないので「必ず医者になれ」という感じではなく「あなたの人生なので好きにしなさい」というスタンスでいてくれたのがありがたかったです。
同じ状況、同じ目標を持つ予備校の友だちの存在も大きかったです。疲れたときや毎日の昼休みに友だちと話すことが気分転換になりました。その点でも、大手予備校は高校のクラスのような雰囲気もあり良かったです。

医学部で感じたこと、受験生へのメッセージがあれば教えてください。

実際医学部に入って思ったのは、入るまでの勉強と入ってからの勉強は一切違うということ。受験勉強とのギャップがあまりにも大きいので、医学部に入るための勉強が得意でも「こんなはずではなかった」とドロップアウトしてしまう人が一定数いますね。逆に言えば、理数系が苦手でも2年生以降は理数系の授業がほとんどないので、私のような文系が得意なタイプでも大丈夫でした。
入ったら終わりなのではなく、入ってからが始まり。受験が終わっても研修医までの6年間、ずっと試験があります。合格の先を見据えて入らなければ自分が一番辛いし、入学後の姿を具体的に想像できなければ受験勉強にも身が入らないはず。本当に基礎的なことですが、強い気持ちがなければ乗り越えられないので、まずは「本当に医師になりたいのか?」としっかり自分に向き合うことが大切だと思います。将来の自分の姿をしっかり想像して、受験勉強頑張ってください!


Share