合格ストーリー 合格ストーリー

合格ストーリー

最後に自分の出し切れる最大限のものを出すーー「もっとできたな」が生まれないように

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大阪市立医学部4年生 Y.Sさん
1浪で一般合格

どうして、自分は医学部を目指すのか。受験生活の不安とどのように向き合うのか。見事、合格を勝ち取った現役医大生に、医学部への思いや不安との向き合い方を聞き、合格までの軌跡を辿る連載シリーズ「合格ストーリー」。今回お話を伺ったのは、1浪の末に大阪市立大学の医学部に合格されたY.Sさんです。「これで落ちたらオレ一生受からんわ」と本気で言えるようなレベルの勉強を提案するYさん。浪人時代の受験勉強を中心にお話を聞かせていただきました!

最初に、医学部を目指したきっかけを教えてください。

小さい時から植物に興味を持っていました。光合成などの一つひとつの現象を知るのが楽しかったんです。植物への興味が生命に移ったのが、高校2年生の時にテレビのニュースで当時アフリカで流行していたエボラ出血熱のニュースを見た時でした。現地で命を救おうと奮闘する医師の姿を見てカッコいいと思ったのを覚えています。元々海外ボランティアに興味を持っていて、どうせ海外で人助けをするなら医者と思いましたね。

医学部を見据えた勉強を本格的に始めたのはいつですか?

医者を本気で目指し始めたのは高校2年生の時だったんですが、部活のバスケットボールが忙しくてなかなか受験勉強を本格化できなかったんです。勉強をスタートさせたのは部活を引退した夏でした。僕の通っていた高校は進学校で、学校全体の偏差値も高かったんですが、僕は真ん中より下の成績で、そこまで学力は高くありませんでしたね。

高校時代に塾や予備校には通っていましたか?

SUR(シュール)という塾に行っていました。同級生と同じ塾に行ったらどうせおしゃべりしてしまうと思って、あえてここを選び、また校舎も最寄りから一つ離れたところに通っていました。

現役の受験はいかがでしたか?

現役時、数ⅡBが一番得意だったんです。模試でも一番の得点源で、自信もありました。ただ、僕の受験年は数ⅡBが非常に難しく、全然点が取れませんでした。結果それが足を引っ張り、足切りを食らってしまいました。

そうだったんですね。浪人に抵抗はありましたか?

高校が進学校で、みんなレベルの高い大学を狙うので、その分浪人する人も多かったです。友達も何人も浪人していたので、特に抵抗はありませんでしたね。正直現役の時も、心の中では「今年は無理じゃないか」と思う気持ちもあり、浪人を早いうちから覚悟していました。


浪人の予備校はどこにしたんですか?

僕の高校の浪人のほとんどは毎年駿台に行くんです。「進学実績の半分が駿台」と言われているくらいで、多くの高校の友達とともに駿台に入りました。ただあくまで目的は勉強だったので、元々の友達以外は作らないでおこうと1年間ずっと意識していました。

当時の苦手科目を教えてください。

文系科目は全部苦手でした。特に国語と英語ですかね。中でも現代文は一番苦手でした。克服しようと、予備校の授業も選択制の講座を全部受けて、自習もしていたのですが、最後まで克服できませんでした。他は足を引っ張らない程度には克服しましたよ。

どうやって克服されたか教えてもらえますか?

古文と漢文はとにかく基礎を固めました。高校の時にほとんど手をつけていなかったので、自分のペースで進められるオンラインの講座で一から勉強し直しました。周囲が演習問題を解いている時も、僕はひたすら基礎固めに勤しんでいましたね。勉強していて気づいたのは、特に文系科目は考える力よりも知識量が重要だということ。知っていることがどれだけ多いかが結果を分けると思ったので、ギリギリまで演習は解かずに、文法や構文などの基礎を暗記しました。

演習に入った時も、絶対にわからないところは逃さないよう意識していました。間違った箇所、わからなかった箇所は必ず参考書に立ち返る。この勉強方法を繰り返していたら、成績は順調に上がりました。

やはり基礎は大事ですよね。英語はどう克服されたんですか?

最初は、とにかく長文が読めなかったんです。日本語訳はなんとなくはできていたんですけど、明確に文の意味は理解できていませんでした。その場では解けても、問題が少しでも変わったら対応ができなくて。ここもやはり基礎でした。英単語帳と文法書をみっちりやり込んで、長文問題で間違ったら必ず見返すようにしていました。

また、わからない文や単語が出てきた時に意味を推測する訓練もこなしました。わからない単語や表現があった場合、前後を見てまずポジティブな意味を持つものなのか、その逆なのかを推測したり、周辺に似たような表現がないかを探して意味を推測したりなど、わからないものへの対処法を自分なりに確立しました。

得意科目の勉強についても教えてください。

理数系が得意だったんですけど、さらに伸ばすために予備校の授業や演習をした際の復習を強化しました。授業や自習で問題を解いた時に、わからなかったところや間違えたところに印をつけるんですけど、単なる知識不足の場合は青ペン、考え方や解くプロセスに問題があった場合は赤ペンといったように色分けをしていました。そして復習の際に、印をつけた箇所を確認し、青の場合は不足知識の範囲を参考書で読み直し、赤の場合は正しいプロセスでもう一度解いていました。これを理系科目の勉強で常にやるよう徹底していました。

成績は伸びましたか?

現役の時はずっと第一志望の大阪市立大学はずっとE判定だったんですけど、浪人の後半では常にB判定が出るようになりました。急に伸びたというよりは、毎日の積み重ねで安定して成績を伸ばしていった、という感覚です。

大阪市立大学を志望校に選んだ決め手は何だったんですか?

通っていた高校の近くに大学があって、ずっと身近な存在だったんです。憧れをずっと持っていました。あとは試験の配点ですかね。文系科目が半分に圧縮されて、理系科目はそのままなんです。文系が苦手な僕にはうってつけの大学でした(笑)。


なるほど。試験本番はどうだったんですか?

センター試験で少し英語でミスをしてしまって、総合では800点弱くらいでした。2次試験で十分巻き返せる点数だったんですが、安全策を取って志望校を下げようか悩んでいたんです。そんな時に僕よりセンターの点数が低かった友人が「大阪市立受けるけど、お前はどうするの?」と自信満々に聞いてきて、「こいつでもいけるなら僕もいけるだろう」と思い、チャレンジしました(笑)。結果合格できたので、その友人には今でも感謝していますね。ちなみに、友人はギリギリのラインで合格を決めました(笑)。今でも、その友人とは仲良しです。

いい話ですね。合格の一番の決め手は何だったと思いますか?

自分をうまく洗脳できたことだと思います。ストイックに勉強し続けられるように考え方を変えました。例えば1日の勉強計画を立てる時に、あえて実現不可能な目標を立てるんです。1日で実現可能な目標だと、毎日達成感を感じてしまって甘えが出てきて良くないと思ったんです。毎回立てる目標が実現不可能なものなので、1日の終わりに「今日もできなかった。この分明日頑張らないと」と毎日思うわけです。この「明日頑張らないと」を翌日のエネルギーにしていました。メンタルはしんどくはなるので、もちろんたまにストレスの発散はしていましたが、こういった考え方で自分を毎日追い込むことができたので合格できたんだと思います。

最後に受験生にメッセージをお願いします。

受験本番で、自分の中の最大の力を発揮できるように、日々の勉強に臨んでください。本番が終わって「もうちょっとできたな」「まだ頑張れたな」と思った時点でもう落ちています。「ここまでやってダメなら一生医学部は無理だ」と言い切れるくらい、自分の全てを出し切ってほしいと思います。

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